FX取引のスイスフランの利点と欠点とは?
永世中立国スイスの強み
永世中立国として名前を馳せてきたスイスは独特の雰囲気があります。
近隣は列強とされる諸国が連なりEUに加盟している所が集まっているにも関わらず全く反応をせず我が道を突き進んでいます。
普通であれば近隣に影響されて長いものに巻かれるの精神で参加したり交流を広げるのが自然です。
しかし、スイスについては常識の概念に捕らわれず自らの定めた路線を貫く強靭な気概があります。
他の干渉を嫌い己の良しとする道を選択しています。国家が掲げる永世中立とは何が起ころとも動じないと宣言しているようなものです。
周辺諸国の恩恵を受けられないマイナス要素はあったとしても他国の没落に伴う被害を避けられるので安全に国を保守していく上では賢明なのかもしれません。
安全性を求めるならスイスフラン
大躍進は期待出来ないにしても異常な下降もないでしょうから保安という意味では然るべき国家戦略なのです。
スイスでは痛み分けの概念がありません。隣の国が経済危機に陥ったとしても責任を背負いません。
下手に関わると自国を騒乱の渦に沈めてしまい内外共に傷が付いてしまう事を熟知しています。
身から出たサビは誠心誠意対処しなければならないでしょう。
ただし他国のサビまで請け負う必要はないと判断するのがスイスの考え方です。
為替相場について話を置き換えてみると同じ論理が見えてきます。
近隣国の騒動に極力顔を出さない事から政治的変化があったとしても価格は変動しません。
世界でもトップと称しても構わないくらいスイスで発行されるスイスフランは安全な通貨として慕われています。
困ったときはスイスフランに頼ろう
つまり他国の動きがあるないに限らず価格は殆ど上下に推移しないとまとめられます。
影響があるにしてもEUを揺るがす事態に発展して守りに入ろうとする投資家が安全圏を求めてスイスフランに触れるくらいでしょうか。
困った時の神頼みではないですが救いの手を模索してこの通貨で打開を図るという事はよくあります。
近年ではリーマンショックの余波でEU諸国が損害を被り欧州の通貨が次々と下落していく中で
悪い流れを食い止めようとポジションにしていたユーロを売りスイスフランを買う個人投資家が続出していました。
預金から補填作業として一度換金してからフランを売り払う動きも見られました。
EUの共通通貨であるユーロが価値を落とした際にその外貨で埋め合わせをする役割を持っており挽回の切り札になっています。
普段は変動があまりないですしFXのメイン通貨としての利用に向かないのが欠点です。
危機回避を行う通貨の利点については及ぶものはないでしょう。