ＦＸ市場　値動き

値動きが激しくなる要因とは

為替相場は時限爆弾と似た面を持っており価格変動を起こす起爆剤によって激しく値動きをします。普段は一定水準を保っている通貨であっても躍進を遂げる発展要素が見つかれば一気に上向いていき国家が騒動の渦に巻き込まれれば為替にもダメージが入り下向く結果となります。通貨価値の上下を決める要因は沢山あり政治的な変化や景気の動向など国に関する出来事は総じて影響を与えるとみて間違いないでしょう。過去の例から値動きの激しさを考えていきます。１９８０年代は日本の自動車の輸出が増えた時代でありました。現在生産しているメーカーが売れ行きを上げた時期と重なります。日本の自動車は当時最先端技術で他国にはない魅力的なものに仕上がっていました。

突如値動きが活発化した例

安くてリーズナブルな製品を供給して車に於いては日本に対抗出来る国はないと思わせるくらいでした。欧米諸国への輸出は盛んとなり対米国についてはアメリカの自動車産業が脅かされる程度のレベルに達していました。この問題は貿易摩擦と呼ばれあまりにも人気があり過ぎたために危機感を抱いたアメリカは輸出に制限を加えて格差を是正するように日本に働きかけます。日本は同盟関係を重視して仕方なく受け入れるのですが自動車輸出の全盛期であった時代の為替は上昇トレンドまっしぐらでした。円高ドル安を決定付けた時期であり経済史を語る上では見過ごせない現象です。近年の例で言えば２００８年のリーマブラザーズの破綻もアメリカ国内を震撼をさせる出来事でした。経済破綻を回避出来ず国力を削ぎ落とす結果となったのです。

投資家が落胆・・・常に危険は存在している

投資家にとって絶望的だったのは米ドル下落です。世界基準の通貨で供給量はトップを誇っているものがまさかの被害を受けて価格を落としていきました。米ドルを軸にしていた投資家は沢山いましたから損切りをするのには苦労したでしょう。絶対的な強靭さを誇っていたものが弱体化していくのはチャートから滲み出るショックというより世界情勢の天変地異を恐れる心情を人々に植え付けていったのです。もはや完全に安定した通貨など存在しないと理解させられた出来事だったのかもしれません。円と米ドルの間では貿易摩擦の頃と同様に円高ドル安に推移していたのです。経済危機から判断されるようにどんな通貨であっても国を左右する変動があれば為替相場の値動きは過敏になります。上昇しようが下降しようが一度変化した方向を止める事は出来ないでしょう。スイッチが入ってしまった爆弾は爆発するまで加速しつづけます。ＦＸ市場とは流れの激しい環境に等しい危険と希望に満ちた領域なのでしょう。